ACTION-6
その日からは、監禁される事もなくなった。
あたしは自分では動けないし、ドアも開けられない。
わざわざ監禁しても意味が全然無い。連れ出すのが面倒なだけだ。
男達が、あたしの上半身を押さえ付けている。
リーダー格らしいのが、あたしの乳首に針を刺し、貫通させる。
「あ、あ、うぁああ...」
「リング持ってこい。....よし、これでいい」
あたしの乳首に、金属の輪が取り付けられた。貫通部が腫れ上がり、ずきずきと痛む。
同じ事をもう1度繰り返された。何度途中で、やめて、やめてと泣き叫んだか。
男の一人が戯れに、輪に指をかけ、くいくい、と引く。
「いひぃ、あ、うう」
「今度はこっちだぜ」
そう言って、指であそこを押し開けた。
そいて、くりくりと触る。
「嫌ぁ...許してぇ...」あたしは泣き声を上げた。何をされるか判ったから。
もちろん、あたしが何を言っても関係はない。男達は復讐をしているのだ。
男は包皮をどけ、むき出しになったあそこに針を刺す。
「いっ...くあ...あ....か...」
声にならない。いっそこのままショック死できれば、と思う。
針より太い物が貫通する感触。
....そして、輪をあそこにも付けられてしまった。
輪は男達の良い玩具にされた。
腫れてる間も、腫れが引いてからも、その輪を掴んであたしを弄ぶ。
あたしは痛みでうめき、叫ぶ。
引きずりまわされ、広げられ、精液を流し込まれる。
一日の切れ目が、もうよくよく判らなくなっていた。
輪を付けられた、何日かあとか。
あたしのあそこを、男が指で広げている。
薄い肉片を引っ張られ、金属の装飾を縫い止められる。
何度も太い針であちこち貫通され、そこにピアスが取り付けられる。
細工の度にあたしは絶叫し、男達が嘲笑する。
あたしのあそこは、金属環で開いて固定されてしまった。
中のもっと柔らかな組織まで、ピアッシングされる。
男が挿入すると、その金属が更にあたしを傷つける。
組織が千切れて装飾が落ち、それを再び縫い止められる。
「いや..とって....いや....」
ぐちゃ、ぐちゃ、ぐ....
ちりん。
「また取れたぜ」
「押さえろ、もっと深く刺し込んでやる」
「ここは柔らかいから、どうせ千切れるぜ」
「何度でも付け直してやるさ。」
ぷす。くいくい。
「あが..あ...う、あうう」
もう、意識が明確でなくなっていた。
「ほれ、咥えろ。」
あたしがぼうっとしていると、男の方からあたしの口の中に突っ込む。
さっき、また体中を噛まれ、無理にあちこちをこじ開けられ、つねられ、叩かれ、
捻じられた。あたしは疲れ切っていて、反応が鈍い。
「うあ、あ、あがあ、あは、ああが」
口の中の男性器がピストン運動を繰り返す。
そして、放つ。
「あかう..あ...」
気管に入り、むせてしまう。
「えぐ、え、えほ、えうっ....」
男があたしの顔に男性器をなすり付ける。
「こいつ、だいぶ壊れてきたな」
「もうそろそろ終りかな」
そう言いながら、もう一人があたしの乳房を掴んだ。
「...う....あ?あ?」
痛みが乳房に走る。
男が、長くて太い針を、あたしの乳房に貫通させようとしている。
「あ..あ...や、や、やあああ」
あたしは身を反らせ、逃げようとするが、男はがっちり乳房を掴み、離さない。
ぶつん。
針は乳房の横へ刺し込まれた。そして、一気に貫通し、反対側から先端が覗く。
「あい..いらああああ、あ、ふぁ、あ、ああ」
針は、続けてもう一方の乳房に刺さり、ずりずりと肉を裂きながら進む。
「あ...たすけ..は...」あたしが弱々しく泣き叫ぶ。
針は両乳房をまるまる貫通した。乳房の両側から血が吹き出している。
男は笑いながら手を放し、あたしはバランスが取れなくなって床に倒れた。
床に触れた乳房に激痛が走る。
「あ、いや、いや、取って、抜いてぇ」
泣いて頼むが、男は見下ろして笑ってるだけだ。
「いいのか?そこまでして」
「こいつ、もうそんなに長い事無いんだろ?体力残ってるうちに楽しまないとな」
起こされて、針が刺さったまま、乳房を揉まれる。
あたしは激痛でのた打ち回る。男が笑う。面白くて堪らないという風に。
そして、男達は去った。
あたしは、うめきながら転がっていた。
乳房の出血は滲み出す程度になっていた。でも、針は裂いた組織を刺激し、鈍痛を与え
続ける。
しばらく誰も来ない。
最近、男達もあたしに飽きてきたのだろう、こんな風に放置される事が増えてきた。
....乳房の痛みのせいで、久しぶりに意識がはっきりしてきた。
もう...あれからどれだけ経ったのだろう。
1ヶ月?それとも2ヶ月?
手足の包帯は、とうの昔になくなってしまっている。切断部は、内部は癒っていないが
表面はふさがり、ただの生傷のようになっている。
あたしの学校はどうなってる?
兄さんは捜索願いを出したかしら。でも、それであたしが見つかる望みはない。
そんな事でここに捜査の手が伸びるようなら、そもそも苦労しない。
.....だれが苦労しないの?......誰だっけ.....
そんな事をぼんやり考えていた。その時、すぐ前を、知った顔が通った。
思い出すまで少しタイムラグが有った。
.....ライラ!
裸だった。数人の男達に連れられている。
「ライラ?」
思ったよりしっかりした声が出た。
ライラは、あれ?と言う風に周囲を見て、あたしを見つけた。
手足の無いあたしを見て、一瞬呆然とした後、男を押しのけ、あたしに駆け寄る。
「まりあ....まりあぁ...」
後半が泣き声になった。
「こんな...ひどい...こんな....」
泣きじゃくりながら、あたしの顔を撫でる。
あたしは確かに酷い状態だったと思うけど、ライラもずいぶんだった。
性器が腫れ上がって、傷だらけ。
そこら中に生傷が出来て、火傷もある。赤い歯形が乳房にくっきり残ってる。
「ライラは...まだ...無事なのね....」
無事じゃないけど、意味は通じたと思う。手足の事だ。
「ごめんね...ごめんね....」
ああ。そうだった。ずっとこの娘は、あたしに済まながっていたんだ。
あたしだって、この子を守ろうと思ってて.....
そして、守れなかった。
「大丈夫....正義の味方は最後に勝つんだから....」
久々の強がり。
本当はあたしは謝りたかった。姫を守りきれなかったのは、あたしだ。
でも。
「まりあぁぁ....」彼女は涙をぽろぽろこぼす....
男が彼女の髪をひっぱり、連れ戻す。
「大事な人質でしょ?もっと丁寧に扱いなさい!」
すると、男の一人があたしに向かってしゃがみこんで、あざけるように言う。
「捜査はもうじき終わる。スパイが誰か分からない限り連中は失敗するのさ。
あいつの父親も失脚する。もはや娘には人質の価値はない」
「な...なんですって...」
そういえば、ガルティは捜査チームの中心に居るんだ。あいつの正体が知られない
限り、確かに何も進まない。
「喜びな。数日中に、あんたと同じ体にしてやる。そしたらずっと一緒に居られるぜ。
感謝しろよ、死ぬまで並べて玩具にしてやるからよ」
そして、もがくライラを引きずりながら、男達が去った。
ライラ。
そうだった。あの娘が残ってたんだ。
呑気に負けてる場合じゃなかったんだ。
なんとかしないと。
捜査が終われば、あの娘はあたしと同じ体にされる。
そしたら、すぐに責め殺されるかも。生かしつづけるメリットが無い。
あれだけ痛めつけられていては、あたしもあの娘も商品にはならないだろう。
今動かないと!
今なら。ガルティの正体を知らせれば、この組織は充分なダメージを受けるかも。
いえ、そんな事より。
あの娘を守るんだ。あの娘をあたしみたいな目に遭わせちゃいけない。
そう!なんとか!絶対に何とか!
.....どうやって戦うの?あたしは手足が無い。立つ事も出来ない。
でも!でも!でも!!!!
正義の味方なんでしょ?なんとかしなさい、あたし!
自分が酷い目に遭ったからって、泣いてる場合じゃないのよ!
さあ!正義の味方なら、どうするの!どうするの!?
せめて高さが稼げれば。椅子の上にでも乗る?
椅子になら足があるけどなあ....
この際、椅子の足があたしの思うように動けばなあ。なんでもいいのよ、足なら。
椅子の....足....?
なんでもいい?
あたしは脇を見た。
ボイラー室の配管用の鋼鉄製のパイプが山積みしてある。
色々な長さ。子供の腕くらいの太さ。中空で.....
なんだって....いい。そう。そうね。
ACTION-6 CLEAR