ACTION-4
今度の寝覚めは悪かった。あれから色々薬を使われたみたいだ。
...なんか、手足が変に痛むような気がする。
あたしは柔らかなマット状の物の上に、仰向けに寝転んでいた。
豪華な部屋。でも、あたしの周囲に檻のような物がある。
あたしは起きようとした。
首と上半身だけが、がくがく動く。
何かの動きが足りない。
手が視界に入ってこない。顔を手の方に向ける。
「........」
無い。根元から手が無い。そして、肩は幾重にも包帯で包まれている。
え?なんで?え?え?
懸命に首を起こして、足を見ようとする。
ここも同じ。太股が、股間の横あたりで切断され、包帯で覆われている。
ぱたん。起こした頭が自然に戻った。
.......どうしようもない脱力感。
あたしは、全能力を根本的に破壊されてしまった.....
眠らされる前の事を、次第に思い出してきた。
そうだ、あたしの武装解除をするって......
あの、手足を奪われた娘達。
そして、注射。
その時にはあたし、自分が何をされるか、無意識に判ってしまっていた。
それは、これ。
連中にとって、一番安全で、日常的なこと。
あたしにとってそれがどんな意味を持つかなんて、考える訳もない。
苦労して覚えた技も、大事な構えも、2度とあたしには意味を持たない。
10年かかってようやくできた運足を、あたしが使う事は永遠に無い。
無気力に転がっていると、いつのまにか涙が流れていた。
最後の記憶。泣き叫ぶ少女。
ライラ。守れなかった。
あたしは何様のつもりだったんだろう。みすみす目の前で....ごめんね、ライラ。
あたしは、声を上げて泣いた。
悔しくて。
一番役に立たなければいけない時に、何も出来なかった自分が情けなくて。
人の声が聞こえた。複数個で、1つはガルティの声だ。
あたしは泣くのを止めた。あんな奴等に涙を見せてたまるか...
上から覗き込まれた。
「気分はどうかね?まりあくん?」
あたしは目をそらした。涙はまだ乾いていない。見られたくなかった。
大柄な、知らない男があたしを抱え、持ち上げる。
それで判ったけど、あたしは、ベビーベッドに寝かされていた。
もう一人、白髪の混じった、やや太り気味の男がいる。
「我々に楯突くとはね....日本人は物を知らん」
「これで思い知ったことでしょう、もはや手後れですが」
ガルティの口調がちょっと違う...
ああ....この白髪がボスかな?
「あなたがボスなの?」
あたしは床に、うつぶせに寝かされた状態で聞いた。
腕が使えないので、乳房を体重をかけて潰す姿勢になり、胸も痛いし、息も苦しい。
「おや、驚いた。正気のようだぞ」
「なかなか手強い相手でした。まあ、こうなっては何も出来ませんけども」
「で、それを聞いてどうしようと言うのだね?」
面白そうな口調で白髪頭が聞く。
「別に....悪趣味な組織の、悪趣味な頭は誰かなと思っただけ」
はっはっは...男が笑う。
「精神力だけはたいしたものだ。いかにも。私が最高幹部だ」
「貴様....自分の状態が分かっているのか?」
ガルティが代わりに激昂する。
「泣いて謝ったら、あなた達が何かしてくれるの?喜ぶだけでしょ?
殺したいなら、さっさと殺したら?」
「しばらく殺しはしないよ。我々に手をかけさせてくれた礼だ、君はたっぷり我々の
身内で楽しませてもらう。死にたいなら、自分で舌を噛みきる事だね」
そういいながら、ボスは近くにある机に行き、杖を取ってきた。
「しかし、侮辱には罰を与えよう」
ボスが、あたしのお尻の方に回ると、股間に杖を押し当てた。
「うっ....」
柔らかな肉の感触の中央を探られ、そして太い先端を突き込まれた。
「あ、うぐっ.....う....」
ぐりぐりとねじられる。あたしのそこが裂け、血が流れる。
「うう、う〜、う」
痛いって言うもんか。こんな奴に。絶対に....!
「これは少々もったいなかったな。処女とは知らなかった。まあ、仕方が無い」
杖を引き抜かれた。あそこがずきずきと痛む。
ガルティが大柄な男と、周囲の数人の男に指示する。
「連れて行け。しばらくは責め殺すな。長引かせるんだ。」
「はい」
ACTION-4 END