事故から半年、いよいよ来週の日曜日に、退院の許可が出たの。やっとこれで家に帰れるわ。
お母さんが、言ってた。
特注のベッドが届いているから楽しみにしてなさいって。
特注のベッドって、どんなのかな?私もこれで少し楽できるかな.....お母さんが、ぽつとこぼしてたわ。
退院の日に 了君が、来てくれるって。
電話があったって、言ってたわ。了君か....
あれは、養護学校高等部一年の、体育祭の時。
リレーの選手だった私が、次の選手に口にくわえたバトンを、渡そうとしたとき。バランスを崩して転んで顔に、怪我をした私を 保険室に、連れていってくれたのが、同級生の、飛鳥 了君なの。
了君のことは、前々から気になっていたの。でも、なかなか声をかけられないでたの。
これをきっかけで、つきあい始めてもう、3年たつ。
時間って、たつのがはやいわ。この間、来てくれたとき、退院したら映画の面白いのやっているから、見に行こうって、さそってくれた。
けど、その時は、返事は出来なかったけど、今は、平気
人の目なんて気にしないの、だって私には、了君がいるから