『それ』・・・予告変?
この部屋に『それ』は置かれていた。・・・・・・
この部屋はもともとは物置であり殺風景な部屋だった。
この部屋には昨日から戸棚と小さなベッド・・・
そして『それ』が置かれていた。
『それ』は昨日運ばれてきた
『それ』 は極めて貴重な『逆輸入品』であった。一度この国から海外へ輸出され
そこで処理され、そして再びこの国に輸入されたものだ。
したがって、『それ』はこの国の者ではなく単なる輸入品の物にすぎない。
戸棚のガラスの中にある 『それ』は何一つと無駄の無いまさに貴重な『逆輸入品』
である。
戸棚の前に立つとそれはこちらに気がついた。・・・・・
「・・・・あ・・・う・・・・・・おあ・・・・・・」
『それ』は口を大きく開け何かを伝えようとしているようだ。
だが口から出る音は誰にも理解できない音であった。
その音はただ物から発せられる音に過ぎない・・・
「何か言おうとしているのかな?」
「・・お・え・・あ・・・・・はうええ・・」
それは一生懸命に何かを言おうとするが、その可愛らしい口からは人間
の言葉は出てこない。なぜならその口の中には・・『舌』は無かった・・・・・・・・
・・・・『それ』の『舌』は『手』や『足』と同じように切り取られていた。
戸棚のガラス戸を開けた。
『それ』は大きな瞳から涙を流しこちらを見つめた。
「・・おえあい・・あうええ・・・・・おえあい・・・・おういいあえいえ・・・」
『それ』は戸棚の中の壁に金具とベルトで固定されていた。
金具は『それ』の元は足の付け根の所で『それ』の体重をささえ
ベルトで倒れてこないように支えられていた。
『それ』はこの格好で一日を過ごしたようだ。・・・・
甘いような刺激臭がほのかに漂った。
「あ・・・・おしっこをしたんだ・・・・」
『それ』の下にある器には黄色い液体が入っていた。
『それ』は恥ずかしいのか・・うつむいていた。
「とりあえず棚から出してあげよう・・・・それからなにをしようか?」
とりあえず『それ』を戸棚から出して・・前にあるベッドの上に置いた。
「・・おえあい・・・えんあ・・おお・・いあいえ・・・・・・」
「さて・・・そうだ!・・・からだをしらべてあげよう・・」
「え・・おえあい・・・あええ・・・・・・おえあい・・・」
『それ』はからだをもぞもぞ動かした・・・
「おえあい・・・・・あええ・・・・・・・・えんあおおひあいえ・・・」
『それ』は哀願するようにこちらを見つめた。
「あう!・・・はええ・・・・おんあ・・おほ・・・・・・」
『それ』の・・柔らかくて暖かい・・やさしく湿ったところに指をしのばせた。・・
「あふう・・・・あはあ・・・・・はう・・・・・」
『それ』は息を荒くさせ体をくねらせた。
「・・・う・・くう・・・・うふう・・・」
『それ』は体を大きくねじらせ指からにげようとしていた。
「・・・う・・・はあ・・・・・はう・・・・・・・・」
『それ』のまだまったくといっていいほど発育していないかわいい胸の
先が硬くなっていくのがわかった。
「・・はあ・・・・・・はあ・・・・はう・・・・ああっ!・・・」
『それ』の柔らかくて暖かいところから暖かい粘液が流れ出した・・・
「おやおや・・・・こんな物でも・・・・・一人前に・」
「・・・・・はあ・・・・・はあ・・・・・・・はあ・・・・・・・」
『それ』はうつ伏せになって肩で息をしていた。
「・・はじめてだったのかな?・・・・・手があったころ・・自分ではやって
なかったのだろうか?・・」
「・・はあ・・・・はあ・・・・・うぐ・・・・うう・・・・・・・」
『それ』はまだ肩で息をし続けていた。・・・・・
「よほどつかれたのかな?・・大事なところがぐしゃぐしゃだ・・・・・
・・・洗ってあげよう・・・・」
『それ』を洗うために用意されている『ベビーバス』を取りに部屋の外へ出た。
その殺風景な部屋に疲れきった『それ』だけをのこして・・・・・・・・
「・・ううう・・・・おおひいえ・・・・・・・・・・・ううううう・・・・」
部屋の中に『それ』のすすり泣くような小さな音がしていた・・・・・・